クレームの話、
暇だから書いておこうと。年に1回はどこかの工場でとんでもねぇクレームが発生する。今年は今いる事業所の番だった。某大手流通業サンが、メーカーブランドを止めてプライベートブランドの製品にすることになった。で、製造はうちの会社。こうゆうばあい、日程ばかりが先に決まって、原料、工程なんかは後回しになってしまう。で、プロトは仮の原料で試作&提出、正規の原料での保存期間の試験なんかなしに、正規の原料使って生産&発売。で、賞味期限内にトラブル発生。昔も同じタイプの製品で、別のところでクレームが上がり販売中止になったことがある。開発者は別人、経験の蓄積が個人にしか?たまらないダメな会社。完全に設計ミス、でこちら側は最初に見つかった店舗納入の運送会社(複数使ってた)のせいに画策。こっそりと各地のセールスが店舗(関東から北海道まで)を回り回収。1日分でウン十万かかったらしい。で、流通業者さんが再び工場訪問。かってに店舗の販売温度が高いから、賞味期限内で悪くなったとかってに理解。(販売された店舗自体も、吸収した会社のものだったし。)とりあえずどうするかってことになって、現在販売停止中。工場長は再開したくないらしい。
で、月次しまって原価計算が出た。工場原価がほぼ売値、運賃とか販管費入れたら赤。これで年間2億くらい売るつもりだったらしい。流通業者からしたら、ブランド力があって仕入れ値の落ちない商品より、自社ブランドで安く仕入れたほうが得だし、それに乗ってメーカーが作っても、win-winの関係になれるわけじゃなし。
この先5年くらいは、中小の食品メーカーは淘汰されていくと思う。大手ブランド力のあるメーカーの下請けになるか、潰れるか、それとも運良く大手の一翼になれるか。どちらにしろ、流れは止められない。